組織内会計士の活躍事例


株式会社日本総合研究所 経営コンサルティング部 吉田 徹 氏
―― 会計士を目指した経緯(理由)をおしえてください。
吉田氏:大学入学の直前に、CPAを目指すという友人の付き添いで 専門学校の説明会に参加し、興味を持ったのがスタートです。
その時点では、特に明確なキャリアプランは無かったと思います。
吉田 徹 氏

―― 組織内会計士としての略歴を教えてください。
吉田氏:合格当時(1994年)は就職氷河期だったこともあり、内定が貰えた銀行に就職し、支店営業と経理決算業務に従事しました。最初の3年間(支店営業)は預金集めや住宅ローン、相続対策、遺言作成などほぼ会計とは無縁の仕事をしていました。5年ほど銀行に勤務した後、監査法人に移って5年ほど勤務、その後、SOX法の導入期にメーカーの内部監査部門に移り、2007年から現職(日本総合研究所)になります。

―― 現在の仕事内容についておしえてください。
吉田氏:現在は、経営コンサルティング部という組織に所属しています。これまでの経験の延長でもある会計や内部統制全般、経営(再生)計画策定、DD、BPRなど経営管理系の案件がメインになりますが、弊社は会計に特化したファームではないので、他の専門領域(戦略、組織、人材育成、マネジメント、情報システムなど)を持つコンサルタントと協業する場面も多くあります。

―― 監査法人ではどのような業務に従事されていましたか。
吉田氏:いわゆる監査部門に5年ほど従事しました。様々な業種のクライアントを担当させて頂きましたが、銀行出身ということもあり、比較的金融機関系のクライアントが多かったかもしれません。スポットでは、当時多かった再生系のプロジェクトなどに参画させて頂くこともありました。

―― 監査法人から組織内会計士になった理由をおしえてください。
吉田氏:もともと企業人からスタートしていることもあり、おそらく企業勤務のほうが性に合っているんだと思います。
法定監査業務は、クライアント側の作成したデータなどを受けてから行動を起こす、という一種リアクション型の職務になりやすいという点、また、常に第三者というポジションを取り続ける点などが特徴的だと思いますが、もう少し当事者として自ら仕掛けていくような働き方をしたいというのが大きかったように思います。単純にもっと違う世界を覗いてみたいというのもありましたが。

―― 組織内会計士として公認会計士であることの強みとは何でしょうか。
吉田氏:現職(コンサルタント)の場合、初対面の人に自身の専門領域を説明する手間が省けるメリットは感じますが、そこから後は資格の有無よりも中身が問われますので、資格そのものが強みになる場面は監査法人に比べると少ないと思います。

―― 監査法人経験の強みとは何でしょうか、又は監査法人の経験が今に活かされていると思うことはありますか。
吉田氏:自分自身に身についている力かどうかは別として、監査という仕事には、客観(第三者)的アプローチ、リスクアプローチ、金額(定量)的アプローチ、調書体系にみられるような体系的整理、問題発見/課題解決型思考、マトリクス型チーム活動、同時並行的複数クライアント対応などの特徴があるように思います。会計監査という仕事そのものが直接的に企業勤務で役立つ場面は限定されるかもしれませんが、このように切り口を変えれば、企業勤務のみならず、あらゆるフィールドで要求されるスキルと通じる部分は意外と多いと実感しています。

―― 企業内で働く公認会計士にはどのようなものが求められますか(資質やスキルなど)。
吉田氏:勉強や経験で得た知識やスキルそのもの自体よりも、「知識やスキルなどを組織や顧客などが求める形に上手に編集、変換していく力」のほうが、より重要視されるように感じています。

―― ビジネスマンとして大事にしていることは何ですか。
吉田氏:若い頃に教わったことですが、自分の行動やアウトプットなどがそれを求めている人々にとって本当の意味で役立っているかどうか、を常に念頭に置いておくことだと思っています。

―― 若手会計士(または受験中の若者)へのメッセージをいただけますか。
吉田氏:若手の方に対してと言うよりは自分自身への自戒も込めてですが、(資格の有無に関わらず)会計の素養は、その扱い方次第で様々なフィールドに役立たせることができるものだと思いますので、縦に掘り下げることが困難な時は、横方向に広げながら進んでいくことも一つの道だと思います。

―― 趣味(余暇の過ごし方など)はなんですか。
吉田氏:休日は子供たちと野球やサッカーをするのが楽しみです。

 

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